司法制度改革の過程で最終的に不合格になったものがどうなるべきかという議論があったかどうか、今、手元に資料がございませんので、即答しかねる状況にございます。

法科大学院(法曹養成制度)の評価に関する研究会(第2回)
平成22年7月7日(水)16:00〜18:00
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/houkadaigakuin/32069.html
http://www.soumu.go.jp/main_content/000102062.pdf

【山田委員】 じゃ、関連してよろしいですか。
今回が初めてなので、多少私の意見も含めてお聞きしたいんですけれども、結局、この制度をつくるときに受験生の心理を考えてつくったのかというのが1つの疑問でございまして、私は社会学でリスク論をやっておりますけれども、実際にリスクというものがわからないときに一番不安になると思うわけです。
私、実は30年前に司法試験予備校でアルバイトをしていまして、何をやったかというと、合格予測曲線というものをつくったんです。つまり、予備校の成績をインプットすると、この人は合格しそうであるか、しそうでないかというのを判定してあげて、最初、低くても2年ぐらいで成績が上がった人は大丈夫だろう、何年もやってもほとんど上がらない人には肩をたたくということをつくっていたんです。
つまり、旧司法試験の場合は人数の問題も安定していましたので、自分がやっていてどれぐらい大きいリスクか、小さいリスクかというのはわかったわけです。でも、今は合格者が何人になるかもわからなければ、一体どれぐらいの水準で合格するかというのがわからない中、受験というか、法科大学院に決意されるわけですから、これは法科大学院を受ける人にとってあまりにもリスクが大きい。かつ、リスクにかける掛金がすごく大きいわけです。お金も時間もそうですけれども、日本は新卒一括採用というチャンスを失うリスクが最も大きいわけです。
つまり、半分以上が落ちることがあらかじめわかっている制度であるならば、本来は落ちた人がどうなるかということを考えて制度をつくらなくてはいけなかったと私は評価しているんですが、この制度をつくったときに、三振して落ちた人はどういうふうになるかということを考えてつくったのか、それとも落ちたらそんな人はもう知らないよ、野となれ山となれということでつくったのか。
つまり、大学で5%、7%未就職があるということであれだけ騒いでいるのに、半分以上の人が何百万円、新卒一括採用というチャンスを失って放置されるということがあると思うんですけれども、そのことについてご議論があったのか、現実にどういうサポートシステムが作動しているのかということに関してもしあれば、お聞かせ願いたいと思っています。
【小山司法法制課長】 申しわけございません。司法制度改革の過程で最終的に不合格になったものがどうなるべきかという議論があったかどうか、今、手元に資料がございませんので、即答しかねる状況にございます。申しわけございません。

(コメント)
議事録あるじゃない。
第57回司法制度改革審議会議事録
日 時:平成13年4月24日(火) 13:30 〜18:10
http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/dai57/57gijiroku.html

【北村委員】 3回の場合はちょっと言っていることが違うんですけれども、受けてだめだった人は、どういう方向に進んでいくのかということなんです。

【井上委員】 非常に割り切って言えば、例えば医師試験などでも受からない人というのはあるわけですね。どういう試験制度、資格制度でもあるわけです。それを制度として組み込んで、そこまでケアするのかどうかという問題だと思うんです。私は新しい制度を立ち上げるときに、そこまで最初から組み込んでおくのはちょっと無理じゃないかと思うのです。

【北村委員】 これは割とたくさんの人数が出てきてしまうという部分がありますね。

【井上委員】 そうならないように、各法科大学院としては一生懸命頑張ってもらう。

【北村委員】 3割くらいは出てきてしまうという部分がありますので。

【佐藤会長】 今の段階で、おっしゃったようなことを組み込んで考えるというのは。

【北村委員】 でも、こういう道がありますよとかいうふうに言ってあげるというのはいいのかなと思いますが。

【井上委員】 具体的にお考えを示していただければ。

【北村委員】 言いにくいから。

【井上委員】 それはずるいですよ。